お写経のススメ

お写経と言えば、最もポピュラーなのが《般若心経》である。日本の仏教において、浄土真宗、日蓮宗、法華宗以外の宗派は殆ど般若心経を唱える。正式には「摩訶般若波羅蜜多心経」と言い、大般若波羅蜜多経と云う膨大な経典の真髄を、266文字に凝縮し纏め上げたのが般若心経である。三国志で有名な玄奘三蔵が翻訳し、それが遣唐使の手によって日本に伝わったとされている。
私は平成24年3月5日に、当初(平成14年)目標としていた1000枚のお写経を書き終えることが出来た。年間200枚のお写経をすると計画を立て、5年で1000枚と言う計算だったが、大幅に遅れて倍近い時間を要した。1000と云う数字に拘った訳は、仏教の世界では1000が一つの区切りだと感じたからである。例えば比叡山で執り行われている『千日回峰修行』のように。最初の頃、願い事は『大願成就』だったが、それが『心願成就』となり、後半部分は『世界平和』と記すようになった。また時々の社会情勢やニュースに接した時は、状況に応じて願い事は変えていった。その中でも、平成23年3月の東日本大震災が勃発したときは、震災による被害者の人々のために《一日も早い復興》を心から願って、気合を入れて書き上げたことを記憶している。
般若心経の教えは、①とらわれない心②拘らない心③偏らない心である。人間は、とらわれたり、拘ったり、偏ったりしながら生きているのだが、それらが無くなると心豊かに過ごすことが出来る。その心境を《空》とか《無》と言う。出来るだけ早くその境地に入りたいと願っているが、まだまだ未熟な毎日を送っている。ただ、他人の評価は全く気にならなくなったことは確かである。私はその時その時を精一杯生きるように心がけている。人生には、『過去』も『未来』もないのである。存在するのは《その一瞬》しかないと思っている。
私塾『志澤塾』も3年目となった。K氏のネットワークで、法相宗大本山薬師寺の執事長である《加藤朝胤氏》にこの6月に來塾して頂き、『お写経のすすめ(入門般若心経)』と題して、講演頂くことになっている。大変楽しみな講座である。
世界は益々混迷をきたしている。もう一度《世界平和》を祈りながら、お写経を始めてみる気持ちになっている今日この頃である。

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