嘘のような本当の話

グループ会社の一つである「ニューマテリアル兵庫」の物流センターが山崎町にある。その倉庫の中で、どこからともなく迷い込んだ一匹の猫が、二匹の子猫を産み落とした。
私は親猫に《ジュン》と名付け、子猫たちにそれぞれ《タロウ》《アン》と命名した。それから4年が経過した。私に一番なついているのは《アン》で《タロウ》《ジュン》の順番である。
働き方改革をグループで推進している関係上、土曜日、日祝日、お盆休み、年末年始は当たり前の話だが会社はお休みになる。だからそれらの日は私達夫婦が猫ちゃんたちのお世話をするのである。餌遣り、トイレの掃除、お水の交換等々である。
しかしながら、土曜日の午前中だけは職人さんや緊急の配送のため、残業支給の対象外の幹部たちが当番制で出勤するシフトを組んでいる。
この間の土曜日のことである。私は午前九時ごろ、ちょっと猫ちゃんたちと遊びたくなって事務所に行った。
「あの子ら何処へ行った?おらんなあ」
「ああもうその辺に遊びに行きましたよ」とH女史。
「へえ、お昼で閉めるんやろ、事務所。猫ちゃんたちどうするの?」
「心配いりません、ちゃんと11時頃には帰ってきます。帰って来るように言っていますから」
「うそ!」
「いいえ、11時に帰るように言いましたから帰ってきます。大丈夫です」
私は俄かには信じられずに次の日、違う別の社員に裏を取った。答えは
「はい、大体帰ってきます。夕方も」
信じられない、嘘のような本当の話。

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