「くら」ちゃんのメッセージ

私の祖母は名前が二つあった。「よしえ」と「くら」である。通称が「よしえ」で、本名が「くら」である。近所まわりの人達は「よしえさん」と呼んでいた。だから私も「よしえ」だと思っていた。私が高校生になったころ妹が、ふとしたことから本名が「くら」であることを知り、それ以降身内では「くらちゃん」と呼称するようになった。
「くらちゃん」は、明治36年10月に、今現在の蔦澤に生まれ、明治・大正・昭和の時代を生き抜き、平成元年8月に86歳の生涯を閉じた。最初の夫は「信治」で、二人の間には私の父も含めて、二男一女の子供を授かったが、はやり病で若くして亡くなり、その後生活を支えるために二人目の夫「梅太郎」を養子に迎え一女を授かる。私はもちろん祖父と言えば「梅太郎」で、私の父とは折り合いがあまり良くなかったが、私は可愛がって貰ったという記憶しかない。こっそりお小遣いをもらったりした。
くらちゃんは朝、目を覚ますと必ず太陽に向かって手を合わせていた。ねぎを食べると頭が良くなる、と言って奨めた。お風呂に(当時は五右衛門風呂)入ったときは、出ようとする私に、あと100数えてから、と窘めた。すべてドクター斎藤氏の教えそのものである。
夜お月様が傘を被って周りが滲んでいたら、明後日は雨だと予報するのである。お水取りが終わらないと春は来ないと教えてくれた。彼女の人生が幸せだったかどうか、今は知る由もないが私はいい思い出しかない。
どうしているだろう?とふと思うことがある。

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