トルコ旅日記~渋滞んでイスタンブール~8月14日

モーニングコールAM5:30。
勿論私は4時頃には目が覚めている。日本との時差は6時間。つまり4時は10時である。外はまだ暗い。シャワーを浴びても朝食までの時間は充分すぎるほどある。テレビのスイッチを入れたが、スポーツ番組くらいしか理解できないので、そのままにしていると、ちょうど世界陸上の結果を報道していた。ウサイン・ボルトが雨の中100mを制したと伝えている。日本の高校生君は二回戦にも進めなかったらしい。
荷造りも済ませ、本を読みながら朝食までの時間を過ごす。
朝食会場に来てみると、ウインドウ越しに気球が群れをなして空に浮かび飛び交っている。
小島さんに「我々は乗らないのですか?」と問うと、
「時間がありません。もう一泊しないと無理です。」
朝食を済ませて自分の部屋に帰ろうとしていると、爽やかな新婚らしいペアの女性から
「トマトいりませんか?私たち昨日の夕方お散歩していたら、お百姓さんに沢山もらったの、美味しいですよ。ひとついかがですか?」と勧められた。
後日分かったことだが、この爽やかペアは結婚して五年くらいだそうで、宝塚に住んでおり、主人は公認会計士とのことであった。
AM7時ホテル出発。
さあ、バスの席であるが、運転席から見て右側はツウボックスで、左側はワンボックスになっている。一番前のツウボックス席はガイドのハンデさん。その横のワンボックス席は小島さん。私は四列目のワンボックス席。では二番目と三番目はどうなっているかといえば、二番目のツウボックス席にはファミリー三人で参加しているうちの、中学生風のガキが一人。三番目のツウボックス席は母親が独り占め、三番目のワンボックス席は父親(最初は祖父かと思っていたが、どうもそうではない。母親は主人らしく対応している。時にはきつく、時には命令口調で。しかし、ガキはその男性に対して名前で呼んでいる。例えれば悦男さん、という風に。)が陣取っている。すなわち、6席を3人で占領しているのである。その構図は最後まで変わることはなかった。30分ほどでトルコ絨毯の店に着く。
どうやら絨毯を買わせる気らしい。その手に乗るものか、私は全く買う気はなかった。
中に入ると、責任者らしき男性が、日本人かと思わせるような日本語でしゃべりだす。まず織子たちが旗を織っている工場に案内され、彼女たちが長い年月を掛け、幾本もの糸を操りながら製品となっていく過程を、日本の洒落も織り込みながら、弁舌爽やかに、様々なパフォーマンスも混ぜながら説明していく。それはまるで日本のガマの油売の口上の如くだった。私はその饒舌ぶりに呆気に取られていた。
気が付けば、別室に閉じ込められ2畳くらいの広さの絨毯を購入していた。
その後《ヘレケ》(トルコ絨毯の最高級品)を見せられたが、その美しさはただ見とれるばかりだった。
絨毯工場を出発し、シルクロードのキャラバン隊が旅の途中に宿泊したとされる「隊商宿」を見、トルコの古都コンヤに向かう。バスの中で今朝、爽やか夫婦からもらったトマトを食べる。意外と美味しかった。
バスはトイレ休憩のため15分間停車。ここのトイレは有料である。1トルコリラを支払う。アイスクリームを食べ、水を確保してからバスに向かったが、まだ施錠してありドアが開かない。運転手とガイドはレストランで喋りながら、チャイを飲んでいる。ようやく運転手がキーでドアを開けると、中から一人の男性が飛び出してきた。私はイリュージョンの世界かと勘違いするほどタイミングよかった。全員が揃い出発かと思いきや、飛び出してきた男性が、なにやらわめき散らしている。話の内容はこうだった。「自分がバスの中にいるにもかかわらず、誰も、運転手もガイドも添乗員も気が付かず、バスのドアを外から鍵を掛け、出られなかった。暑い中、エアコンもなしに閉じ込められた。」と言って運転手とガイドに食って掛かっていた。全員がシラケタ空気になる。その男こそ我らが『あっちゃん』である。
コンヤで昼食を取る。それからメヴラーナ博物館を見学する。メヴラーナ博物館は、イスラム神秘主義の一派であり、その創始者メヴラーナの棺が納められている廟である。正面玄関には《私のもとへ来なさい。あなたがどのような人でも来るのです。あなたが無神論者でも偶像崇拝者でも、拝火狂信者でもかまわないから来るのです。》と書かれている。
バスはひたすら無風景の道を走る。
トルコは正式にはトルコ共和国という。宗教は勿論イスラム教である。その多くは、過激なシーア派ではなく、比較的温厚とされているスンニ派である。イスラム教はマホメットが教祖で、5つの決め事がある。①アラーの神一神教であり偶像はない(偶像崇拝禁止)②メッカに向かって一日5回のお祈り③年一回の断食(所謂ラマダン)④人知れず行う寄付⑤一生に一度の巡礼である。
この日、700kmのバスの走行を経て、パムッカレのリッチモンドサーマルホテルに着く。ディナー?はまたバイキング。
疲れすぎて、なかなか寝付かれない二日目の夜。

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